2011年5月30日月曜日

第41回カナダフレンドシップ大使派遣に同行して


2010727日(火)~810日(火)猛暑の福岡を後に、“快適そのもの”の、カナダ、バンクーバー市での2週間。帰国され、速くも一ヶ月が過ぎようとしています。
参加者の皆様には、それぞれの思い出、体験を力として新しい生活に向けてスタートされた頃でしょう。
  午前9時から午後4時迄の英語研修を軸に、2010、冬期オリンピック会場、ウイスラーまで足を伸ばす自然探訪(729日木)、市営バスを利用しての、UBC人類学博物館見学(730日金)、バンクーバー市内観光(86日金)では、市立図書館、東京で言えば、銀座通りとも言うべき“ロブソンストリート”散策、チャイナタウン、ガスタウン、スタンリー公園、クイーンエリザベス公園、リンバリー渓谷、等々、皆さんのはじける様な、笑顔が忘れられません。
  85日木、“日系カナダ人の足跡をたどる一日”では、”Historic Joy Kogawa House”の訪問を皮切りに100年の歴史を持つ、“バンクーバー日本語学校”。第二次世界大戦前、日本からカナダへ渡った人々が数多く漁業を生業としていた中心地、リッチモンド市ステイーブストトン(現在は、幸福感あふれる観光地に変化していましたね)。それぞれの地で、かつてその地で苦労された日系カナダ人の足跡を感じて頂けたでしょうか?
  カナダ友好協会の会長でもあるJoy Kogawaさん(日系カナダ人)は、カナダの有名な作家です。第二次世界大戦が始まった事により、カナダの敵国人であった日系カナダ人は、家や財産全てをカナダ政府に没収されて、収容所に入らねばなりませんでした。”Historic Joy Kogawa House”Joyさんが生まれて、その後、戦争が始まる6歳まで過ごされた家で、60数年の時を経ていろいろな人達の手に渡りながら、それが昔のままに、桜の老木と共に健在、近年、基金によって買い戻されました。Joyさんは子供の頃に、親しんだその裏庭の桜の木をテーマに、2008年、絵本”Naomi’s Tree”(Fitzhenry & Whiteside)を出版されました。永い永い歳月を経てたたずむ家、そして息も絶え絶えのゴツゴツの桜の木。その木から移された若木は、フロントヤードや市役所庭にスクスクと育っていましたね。案内して下さったJoanさんの話によると、Joyさんはこの老木を、”Friendship Tree”と、名付けておられるそうです。その幹に腕を回してパワーをもらいましたネ!皆さんで暗唱した、Joyさんによる平和メッセージ( “Naomi asks the angels to keep building the Friendship Road so that there will be no more wars. Even one handful of sand on the road makes us better roads.”)は、忘れないでいて欲しい!
 景色の素晴らしさからくる観光カナダばかりでなく、その一面には日系の方々のご苦労があって、その上に現在私達が、胸を張って、カナダ訪問をエンジョイ出来るのだと言う事を、学べたのではないかと思います。参加者の皆様がこの桜の若木のようにスクスクと育たれて、戦争のない世界平和のまさにSymbol of Friendship になっていただければ、同行者として、こんなにうれしいことはありません。
  最後に。息子様と共に、参加いただきました医師の松尾先生には、数人の参加者の体調不良時に、本当にお世話になりました。心強いサポートに対しまして、心より感謝申し上げます。
  今回の小5~高校生までの参加者の皆さんは、かつて出会った事のない、最高の皆さんでした。英語研修時の集中力、団体行動でのマナ―の良さは、特筆すべきものでした。ご家族の皆様の、お子様方に対するこれまでのご教育に、敬服いたします。

                   NPO JACFA   カナダ友好協会
                         半田 晴代(2010, 8  記)

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